MAN WITH A MISSION

MAN WITH A MISSION（マン・ウィズ・ア・ミッション）は、日本の5人組ロックバンドです。頭はオオカミ、身体は人間という特徴的な外見を持ち、バンド名は英語で「使命を持った男」を意味します。日本ではMWAM（エムダブリュエーエム）や「マンウィズ」といった略称で広く知られています。ハードなロックサウンドとエレクトロニカ、キャッチーなメロディを融合させた音楽性で、国内外の音楽シーンで高い人気を誇っています。本記事では、MAN WITH A MISSIONの結成秘話（とされる設定）、メンバー、音楽的特徴、そしてその輝かしいキャリアについて詳しく解説します。

概要と基本情報

MAN WITH A MISSION（以下、マンウィズ）は、2010年に活動を開始したとされるロックバンドです。その最大の特徴は、メンバー全員が「究極の生命体」であり、オオカミの頭部を持つという設定にあります。公の場に登場する際は常にこの姿を保っており、そのミステリアスな存在感が彼らの人気の一因ともなっています。

バンドの設定によれば、彼らは19XX年に天才科学者ジミー・ヘンドリックスによって生み出された究極の生命体であり、その超人的な能力ゆえに時の権力者から悪用されることを恐れたジミーによって、南極の氷の中で長きにわたり冷凍保存されていたとされています。2010年、地球温暖化の影響で氷が解け、彼らは「音楽を通じて世界に使命を果たす」ために目覚め、活動を開始したと公言しています。

音楽的には、ラウドロック、オルタナティヴ・ロック、ダンス・ミュージック、J-POPなど多様なジャンルを貪欲に飲み込んだミクスチャー・サウンドを特徴としています。メンバーのうち、ボーカルのTokyo TanakaとJean-Ken Johnnyがツインボーカルを務め、Jean-Ken Johnnyが唯一、流暢な日本語と英語を操り、MCやメディア対応を担当しています。

2011年のメジャーデビュー以降、日本国内の主要なロックフェスティバルでヘッドライナーを務める傍ら、北米、ヨーロッパ、アジアなど世界各国でのツアーを精力的に行い、国際的な評価も確立しています。また、多くのアニメ作品（『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』、『鬼滅の刃』など）や映画、CMへの楽曲提供でも知られ、その活動範囲は多岐にわたります。

歴史（沿革）

MAN WITH A MISSIONのキャリアは、その独特な設定と共に劇的なスピードで進展しました。

結成とインディーズ時代（2010年）

2010年に突如として音楽シーンに登場したMAN WITH A MISSIONは、同年11月に初の全国ツアーを敢行。ライブ会場限定でリリースされたデモ音源が話題を呼び、インディーズシーンで急速に注目を集めました。その圧倒的なライブパフォーマンスと謎に包まれたビジュアルは、ロックファンの間で瞬く間に噂となりました。

メジャーデビューと躍進（2011年 – 2013年）

2011年6月、日本クラウンよりファーストフルアルバム『MAN WITH A MISSION』をリリースし、メジャーデビューを果たします。このアルバムがロングヒットを記録し、彼らの名は全国区となりました。

2013年には、所属レーベルをソニー・ミュージックレコーズへ移籍。移籍後初のシングル「Emotions」が映画『HK 変態仮面』の主題歌に起用され、大きな話題を呼びました。同年10月にリリースされた10-FEETのTAKUMAをフィーチャリングした「database feat. TAKUMA(10-FEET)」は、アニメ『ログ・ホライズン』のオープニングテーマとなり、マンウィズの知名度をさらに押し上げました。この年、彼らは初の日本武道館公演を成功させ、バンドの地位を不動のものとします。

国内外での活躍とスタジアム公演（2014年 – 現在）

2014年以降、MWAMは活動の場を世界へと本格的に広げます。全米デビューを果たし、Slipknotが主催する「KNOTFEST」のアメリカ公演に参加するなど、海外の大型フェスにも多数出演しました。

国内においてもその勢いは留まることを知らず、2016年にはアルバム『The World’s On Fire』がオリコン週間アルバムランキングで初の1位を獲得（2016年2月22日付）。同アルバムを引っ提げたツアーでは、数万人規模のアリーナ公演を次々とソールドアウトさせました。

2017年には阪神甲子園球場でのワンマンライブを成功させ、スタジアムクラスのバンドへと成長。その後も、映画『新宿スワン』シリーズや、アニメ『いぬやしき』、『ゴールデンカムイ』など、数多くのタイアップを手掛け、お茶の間にもその音楽を浸透させました。

2023年には、miletとのコラボレーション楽曲「絆ノ奇跡」がテレビアニメ『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』のオープニング主題歌に採用され、世界的な大ヒットを記録。同年の『第74回NHK紅白歌合戦』にも出場し、日本のロックシーンを代表する存在であることを改めて証明しました。

メンバー

MAN WITH A MISSIONは、以下の5匹（5人）の「究極の生命体」によって構成されています。それぞれがオオカミの頭部を持ちますが、個体ごとに特徴が異なります。

• Tokyo Tanaka（トーキョー・タナカ）
  • パート: ボーカル（メインボーカル）
  • 特徴: 舌が右側に出ている。バンドのフロントマンとして、その力強い歌声で楽曲の核を担う。ライブではステージのセンターに立ち、観客を煽るパフォーマンスが特徴。設定上は「運動神経がズバ抜けテオリ、様々ナ格闘技ヲ習得シテイル」とされる。
• Jean-Ken Johnny（ジャン・ケン・ジョニー）
  • パート: ボーカル（ラップ、クリーンボイス）、ギター
  • 特徴: 下顎がやや突き出た（受け口）風貌。メンバーの中で唯一、人間と流暢なコミュニケーション（日本語・英語）が可能な個体であり、バンドのスポークスマンとして全てのMC、インタビュー、メディア出演を担当する。作詞・作曲も多く手掛けるバンドの司令塔的存在。
• Kamikaze Boy（カミカゼ・ボーイ）
  • パート: ベース、コーラス
  • 特徴: 目が鋭く、精悍な顔つき。バンドのムードメーカー的存在であり、ライブではステージを縦横無尽に駆け回るアグレッシブなパフォーマンスを見せる。バンドのメインコンポーザー（作曲家）の一人でもある。
• DJ Santa Monica（ディージェイ・サンタ・モニカ）
  • パート: DJ、サンプリング
  • 特徴: 舌が左側に出ている。バンドのサウンドにエレクトロニカやダンス・ミュージックの要素を加える重要な役割を担う。ライブではターンテーブルを操りながら、ダンスパフォーマンスで会場を盛り上げる。
• Spear Rib（スペア・リブ）
  • パート: ドラムス
  • 特徴: 常に笑顔のような表情を浮かべており、メンバーの中で最も小柄。その体躯からは想像もつかないほどパワフルかつテクニカルなドラミングで、バンドの強靭なリズムを支える。「リブちゃん」の愛称でファンから親しまれている。

音楽性・特徴

MAN WITH A MISSIONの音楽性は、一言で言えば「ハイブリッド・ロック」と表現できます。そのサウンドは、多様な音楽ジャンルを巧みに融合させることで形成されています。

ミクスチャー・サウンド

彼らの楽曲の根幹にあるのは、重厚なギターリフと強靭なリズム隊が織りなすラウドロックやオルタナティヴ・ロックです。しかし、そこにDJ Santa Monicaによるエレクトロサウンド、サンプリング、シンセサイザーが加わることで、デジタルとアナログが融合した独自のミクスチャー・ロックが生まれています。

ツインボーカルと歌詞

Tokyo Tanakaの情熱的でハスキーなメインボーカルと、Jean-Ken Johnnyの英語と日本語を織り交ぜたリズミカルなラップおよびクリーンボイス。この対照的なツインボーカルが、楽曲にダイナミズムと深みを与えています。
歌詞はJean-Ken Johnnyが主に手掛けており、英語と日本語が入り混じるスタイルが特徴です。社会的なメッセージ、人間の内面的な葛藤、希望や決意といったテーマを、比喩的かつストレートな言葉で表現しています。

ライブパフォーマンス

マンウィズの真骨頂は、そのエネルギッシュなライブパフォーマンスにあります。オオカミの頭部という強烈なビジュアルインパクトに加え、一切の妥協ない激しい演奏と観客との一体感を生み出すステージングは、国内外のフェスティバルで常に高い評価を受けています。「FLY AGAIN」などの楽曲では、観客全員が両手を左右に振る光景が風物詩となっています。

主要作品（ディスコグラフィ）

MAN WITH A MISSIONは、これまでに多数のヒット作を世に送り出しています。

主なアルバム

• 『MAN WITH A MISSION』（2011年） – メジャーデビューアルバム
• 『MASH UP THE WORLD』（2012年） – 第5回CDショップ大賞受賞
• 『Tales of Purefly』（2014年） – バンド初のストーリーコンセプトアルバム
• 『The World’s On Fire』（2016年） – オリコン週間チャート1位獲得
• 『Chasing the Horizon』（2018年）
• 『Break and Cross the Walls I』（2021年）
• 『Break and Cross the Walls II』（2022年）

主なシングル・代表曲

• 「FLY AGAIN」（2011年）
  • ライブでのアンセム曲であり、バンドの代表曲の一つ。
• 「Emotions」（2013年）
  • 映画『HK 変態仮面』主題歌。バンドの知名度を飛躍的に高めた一曲。
• 「database feat. TAKUMA(10-FEET)」（2013年）
  • アニメ『ログ・ホライズン』オープニングテーマ。
• 「Raise your flag」（2015年）
  • アニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』オープニングテーマ。
• 「Memories」（2016年）
  • JR東日本「JR SKISKI」CMソング。
• 「My Hero」（2017年）
  • アニメ『いぬやしき』オープニングテーマ。
• 「絆ノ奇跡」（2023年、miletとのコラボレーション）
  • アニメ『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』オープニング主題歌。世界的なヒットを記録した。

よくある質問

Q: なぜMAN WITH A MISSIONはオオカミのマスク（頭部）をつけているのですか？
A: 公式の設定では、彼らは「究極の生命体」であり、あれはマスクではなく彼ら自身の「頭部」であるとされています。天才科学者ジミー・ヘンドリックスによって生み出されたという壮大なストーリーが存在します。

Q: メンバーの中で話せるのは誰ですか？
A: ギター・ボーカルのJean-Ken Johnny（ジャン・ケン・ジョニー）のみが、人間と流暢なコミュニケーション（日本語および英語）を取ることができます。他のメンバーは基本的に「ガウ」と唸るのみですが、Tokyo Tanakaは歌うことができます。

Q: 「マンウィズ」の代表曲で、まず聴くべき曲は何ですか？
A: 初めて聴く方には、ライブで最も盛り上がる「FLY AGAIN」、アニメ『鬼滅の刃』で世界的にヒットした「絆ノ奇跡」、疾走感のあるロックナンバー「Raise your flag」などがおすすめです。

Q: バンド名の「MAN WITH A MISSION」の由来は何ですか？
A: 英語で「使命を持った男」という意味です。彼らが冷凍保存から目覚め、「音楽を通じて世界に使命を果たす」ために活動しているという設定に基づいています。

まとめ

MAN WITH A MISSIONは、オオカミの頭部を持つ「究極の生命体」という唯一無二のコンセプトと、ジャンルを超越したハイブリッドなロックサウンドを武器に、日本の音楽シーンの頂点に立ったバンドです。主なポイントは以下の通りです。

• 2010年に活動を開始し、頭はオオカミ、身体は人間という外見が特徴。
• 音楽性はラウドロック、エレクトロニカ、J-POPなどを融合させたミクスチャー・ロック。
• Jean-Ken Johnnyのみが流暢な言語を操り、スポークスマンを務める。
• 「FLY AGAIN」「database」「絆ノ奇跡」など、アニメや映画のタイアップ曲を含む多数のヒット曲を持つ。
• 日本国内のスタジアム公演を成功させると同時に、北米、欧州、アジアなど海外でも精力的に活動している。

そのミステリアスな存在感と圧倒的な楽曲の力で、マンウィズはこれからも国境と言語の壁を越え、その「使命」を音楽で果たし続けることでしょう。

外部リンク

• MAN WITH A MISSION Official Website – バンドの公式サイト。最新情報やディスコグラフィを掲載。
• FUN WITH A MISSION – 公式ファンサイト。
• MAN WITH A MISSION | ソニーミュージックオフィシャルサイト – 所属レーベル（ソニーミュージック）による公式アーティストページ。
• MAN WITH A MISSION 公式X (旧Twitter) – メンバー（主にJean-Ken Johnny）による情報発信。
• MAN WITH A MISSION 公式YouTubeチャンネル – ミュージックビデオやライブ映像を公開。
• MAN WITH A MISSION 公式Instagram – メンバーによる写真や活動の様子。