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フォロワーは増えたのに、売上が変わらない
その理由は、発信が「つながる」で止まっているから。
「好き」と「買う」の間にある小さな壁を越えるには、信頼を積む投稿と売る投稿の順番が大切です。
「SNSのフォロワーはそこそこいるけど売上につながらない」「いいねはつくのに問い合わせが来ない」
多くの経営者が抱くこの悩み。
実は、発信の目的が「つながる」で止まっていることが原因です。
フォローやいいねは共感のサイン。けれど、それだけでは行動(購入・来店)にはつながりません。なぜなら、人は「好き」と「買う」の間にもう一段階の安心を必要としているからです。
今回のテーマは、その間にある小さな壁をどう越えるか。「つながる発信」から「売れる発信」への橋のかけ方です。
ビジネスのSNS運用でやりがちな誤解があります。
「たまには宣伝を入れなきゃ」「売上につながる投稿を増やそう」
もちろん、商売をしている以上、宣伝は必要です。でも、売上につながらない原因は「宣伝しているから」ではなく、信頼を積む前に宣伝しているからです。
信頼を積む投稿とは:
こうした投稿はすぐには売上になりません。でも、「買ってもいい人」から「この人から買いたい人」に変える力を持っています。
売る投稿の前に信頼を積む投稿を。順番が変わるだけで発信は確実に変わります。
ある個人経営のカフェでは、オープン当初「今週のケーキはこちら!」という宣伝投稿ばかりしていました。
フォロワーは増えるものの、客足は思うように伸びず。店主は思い切って方向転換しました。
SNSで発信する内容を、「仕込み中の風景」「常連さんとの会話」「新メニューを考えるときの悩み」など、お店の内側に変えたんです。
すると、コメント欄には「雰囲気が伝わる」「行ってみたくなる」の声が増加しリピーターが1.5倍に。
お客様は情報より人柄に反応する。信頼が積み重なったとき、宣伝は共感の結果として自然に機能します。
どんなに魅力的な商品でも、お客様に「今必要だ」と思ってもらえなければ売れません。
つまり、売れる発信とは「買わせる」ではなく、お客様のタイミングを見守る発信です。
例えば、「今すぐ必要な人へ」ではなく、「いずれ必要になったときに思い出してもらう」発信を意識する。
そのためには、焦らずに繋ぐことが大切です。
発信とは、短距離走ではなく長距離走。何度も目にして何度も共感して、ようやくお客様の行動スイッチが入ります。
SNSの数字に惑わされてはいけません。フォロワー数は「見ている人の数」であって、「関係の深さ」ではありません。
大切なのは、人数ではなく、関係の温度です。
例えば、1000人の薄いつながりより、30人の「この店が好き」と言ってくれる関係のほうが強い。その30人がクチコミを生み、次の30人を呼んでくれます。
SNSの本質は拡散ではなく共感の連鎖です。
「キャンペーン実施中!」「今だけ限定!」。こうした投稿も必要ですが、それだけを繰り返すとお客様は距離を感じます。
なぜなら売り込みは一方通行だからです。
発信で大切なのは、「買ってください」ではなく「気に入ってもらえたら嬉しいです」という姿勢。お願いより共感の言葉が信頼を生む。
この小さな違いが売上を左右します。
地域ビジネスにおいて、お客様が選ぶ基準は価格でも便利さでもありません。それは、応援したいという感情です。
「いつも笑顔で接してくれる」「小さな町で頑張っている姿を見てると応援したくなる」
こうした感情が購入や来店のきっかけになります。
だから、応援される発信を意識してみてください。感謝を伝える、裏側を見せる、地域とつながる。それだけで、発信は営業から共感に変わります。
売上とは、信頼が積み重なったあとに自然と発生する結果です。つながる発信で信頼を築き、売れる発信で背中を押す。
どちらも必要ですが順番を間違えてはいけません。
信頼のない売り込みは届かず、信頼の上にある提案は受け入れられます。
焦らず誠実に、積み重ねていく。それが地域ビジネスが長く愛される唯一の道です。
あなたの発信には、お願いの言葉と感謝の言葉、どちらが多いですか?
お客様が応援したくなる瞬間はどんなときに生まれているでしょうか?
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